スキャルピングゼウス(EA)- 評判・レビュー
- トレンドフォローのスキャルピングEA
- 6つの通貨ペアに対応
- ハイリスクな手法は採用されていない
- 利益率が少々低いのがネック
スキャルピングゼウスの基本情報
価格 | ¥29,800(税込) |
時間足 | M5 |
通貨ペア | USD/JPY, EUR/USD, GBP/JPY, EUR/JPY, AUD/USD, GBP/USD, |
取引スタイル | スキャルピング |
開発者 | FX貴族 |
販売サイト | GOGOJUN |
端末 | MT4 |
収益性・ドローダウンの評価
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2019/2/3 | 初期残高:¥1,000,000 |
残高 | 2020/2/21 | 現在残高:¥1,051,620 |
期間 | 12ヶ月 | |
合計収益 | +¥51,620 | |
合計収益率 | +5.2% | |
月間利率(複利) | +0.4% | |
最大ドローダウン | 13.3% | |
勝率 | 68.4% | |
総取引数 | 595回 |
ただ、損益のブレが比較的大きい点は少々気になるところではあります。
対応通貨ペアが多い
スキャルピングゼウスの対応通貨ペアは基本的にはUSD/JPY, EUR/USD, GBP/JPY, EUR/JPY, AUD/USD, GBP/USDの6種類となっています。
その他にもEUR/AUD, AUD/NZD, AUD/CADの3種類でもバックテストの結果が良好ということで通貨ペアの候補に挙げられています。
単一の通貨ペアでしか稼働しないEAも多いなか、複数通貨ペア対応で良好な結果を示すというのは相場の特性を捉えている可能性が高いのでプラスに捉えることができます。
また、複数通貨ペアに対応しているEAでも、通貨ペアごとに別々に販売する開発者もいます。スキャルピングゼウスの場合は、一つのEAを購入することで全ての対応通貨ペアを稼働させることができるため、そこは良心的と言えるでしょう。
取引分析-エントリーポイント
基本的にはトレンドフォロー型のEAと認識してもらって問題ありません。
トレンドの方向にリトレースメント(価格の戻り)を待って仕掛けていきます。
以下のMT4チャートでは、上昇トレンドにおいて、リトレースメント(価格の戻り)を待って仕掛けているのが分かります。
■EURUSD 15分足 白=BUY 赤=SELL
また、価格が超短期のトレンドラインに差し掛かった位置でエントリーする傾向にあります。
トレンドライン付近でのエントリーは裁量トレードにおいても教科書どおりのエントリーと言えます。(あくまでFX参考書に書いてあることが多いというだけで、優れているというつもりはありません)
以下の取引履歴チャートでは短期のトレンドライン(緑線)付近でエントリーしていることが分かります。
■EURUSD 15分足 白=BUY 赤=SELL
逆にスキャルピングゼウスのエントリーポイントの弱点挙げるとすると、まずは「おそらくトレンドの判定のタイミングに慎重なため、トレンドのピーク付近やトレンド終盤の最後の大きな波動(バイングクライマックス・セリングクライマックス)の後で仕掛けることも多くなるという点かと思います。
以下のMT4取引履歴チャート画面では、トレンドは4~5波動目などの終盤でエントリーしていることが分かります。
■EURUSD 15分足 白=BUY 赤=SELL
したがって、ロスカット幅は比較的大き目に設定されていますが、ロスカットにあうことが比較的多くなっているという印象を受けます。これがスキャルピングゼウスの利益率が低くなってしまっている要因かと思います。
取引分析-決済値幅
勝ちポジションに関しては10pipsで利益確定が入ることが多いです。
利益確定のパラメータ設定は10pipsがデフォルトになっていますが、パラメータ設定で変更することが可能です。
内部ロジックで10pipsに到達する前に利益確定することもありますが、基本的には利益確定のパラメータ設定値で利益確定します。
一方、ロスカットに関しては内部ロジックメンイとなります。
価格がポジションとは逆行してもホールドし続け、価格がエントリーポイントに近づいたタイミングで決済する傾向にあります。
ロスカットのパラメータ設定のデフォルト値は100pipsとなっており、価格がポジションとは逆行し続けると100pipsのロスカットが入ることがあります。
1回の負けで10回分の勝ちトレードを吹き飛ばす可能性があるという点は認識しておく必要があります。
いわゆるコツコツドカン型(コツコツ利益を積み上げてドカンと負ける)のEAと言うこともできるかもしれません。
ただし、高い勝率でカバーするタイプのEAであり、1度の負けが大きいこと自体を批判すべきではなく、勝ち負けのバランスで評価すべきです。
取引分析-トレード頻度
6通貨ペアでの同時稼働となりますので、トータルの取引頻度は多くなりますが、1通貨あたりの取引頻度は多くありません。
平均すると、6通貨ペア全体では1日に2~3取引、1通貨ペアで見ると3~4日に1取引程度となります。(あくまで平均ですので、連続で取引を行うこともあります。)
なお、トレード頻度に関しては「ブースト値」のパラメータで設定することが可能です。
フォワードテスト環境
スキャルピングゼウスのフォワードテスト環境は「外為ファイネストデモ口座」となります。
デモ口座とリアル口座は取引環境が異なります。値動き自体は同じに見えてもスリッページなど約定に関する環境は異なるので、同じEAをデモ口座とリアル口座で同時に動かしても得られる結果が異なります。
スキャルピングゼウスの利益確定のデフォルト値は10pipとなっており、めちゃくちゃに狭いという訳ではありませんが、リアル口座に移行するとデモ口座での結果とズレる可能性がある点には認識が必要です。
バックテストの結果
稼働期間 | 1999/1/4~ | 2019/1/28 |
240ヶ月 | ||
初期証拠金 | 1,000,000 | |
最終残高 | 6,803,964 | |
合計収益 | 5,803,964 | |
合計収益率 | 680.4% | |
平均月利(複利) | 0.8% | |
最大ドローダウン | 29.0% | |
プロフィットファクタ | 1.47 | |
勝率 | 79.5% | |
総取引数 | 2531回 |
過去の相場に合わせて設定を変えればバックテストではいくらでも良い結果は出すことはでき、バックテストの結果は良くても、リアル口座では勝てないEAというのは山ほど存在します。
したがってバックテストの結果のみを妄信して、リアル口座で稼働させるのは危険です。
キャルピングゼウスの場合は、バックテストの取引結果とフォワードテストの結果が大きく乖離している訳ではありません。
ただ、バックテストにおいても平均月利は1%未満にとどまっているため、長期間稼働させても1%以上の平均月利は期待できそうにありません。
最大ドローダウンも約30%となっていますので、これ以上ロットサイズを上げるというのもリスクが大きくなるかと思います。
パラメータ設定
コメント | MT4に表示されるコメント |
ロット数 | 10万円あたり0.1ロットが目安 |
損切り | ほとんどが内部ロジックで損切。デフォルトは100pips |
利益確定 | デフォルトは10pips。内部ロジックでの利益確定もあり |
トレーリングストップ | 初期設定は無効状態。数値(pips)を入力すると作動。 |
月曜エントリー開始時刻 | |
金曜最終エントリー時刻 | |
金曜強制クローズ時刻 | |
マジックナンバー | |
スリッページ | 許容する最大スリッページ |
最大スプレッド | 許容する最大スプレッド |
ブースト値 | トレード頻度を調整 |
キャルピングゼウス(EA)のまとめ
トレンドフォロー型のスキャルピングEAとなります。
6通貨ペア対応にしている点は、GOGOJUNで販売されているEAのなかでは珍しいと言えば珍しいです。
損益のブレがありますが、興味があれば利用を検討してみても良いかもしれません。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
↓ 知らないと100%損!トレードコスト(スプレッド&取引手数料)を大幅に圧縮する方法 ↓
