TTCM(TradersTrust / トレイダーズトラスト)- 説明とレビュー
TTCMの概要
TTCMは世界的には無名に近いブローカーですが、日本でプロモーションを行っており、日本ではそこそこ知名度があるブローカーです。TTCMの良い部分は、取引環境の透明性の高さと200万円以上で取引する場合の取引コストの低さです。
透明性・信頼性のある注文決済方式
「注文を飲む」ことのリスク
日本国内業者が批判に晒される主な理由は「注文を飲む」という行為にあります。
「注文を飲む」とは、ディーリングデスクを介在させることで、トレーダーの注文をマーケットに流さずに一旦FX業者で注文価格を確定させることを言います。
複雑な説明は省略しますが、この方式では「トレーダーの損失=FX会社の利益」、逆に言うと「トレーダーの利益=FX会社の損失」という構図が成り立ちます。
この構図ではFX会社からするとFX会社はトレーダーの損失が利益になるため、経営のことを考えるとトレーダーに負けてくれた方がありがたいとも言える訳です。
実際にトレーダーに不利になるように、決済レートを故意にずらしたりする業者もあります。
よって「注文を飲む」業者が全て悪という訳ではありませんが、トレーダーに負けさせるような不正を働く動機がある環境と言えます。
よって、あまりクリーンな取引環境とは言えません。
(XMやなどの世界的大規模ブローカーは圧倒的な顧客数により注文を自社内マーケットで処理することができますが、このことと国内FX業者に代表される「注文を飲む」こととは意味が異なりますので注意してください。)
海外FX業者の決済方式にも注意
海外FX業者は国内業者とは違い、ディーリングデスクを介さずに注文を外部に流しているから透明性が高いと紹介されることがあります。
しかしながら、「注文を外部のマーケットに流している」と宣伝する海外FX業者でも「勝てるトレーダーの注文は外部に流し」、一方「負けるトレーダーの注文は外部に流さず飲む」という振り分けを行っているケースがあります。
負けるトレーダーの注文を飲むことでFX会社は、その負けの額が全額が利益になりますので、FX会社は最も儲けが出る方式になります。
これでは先に紹介した「注文を飲む」業者同様、トレーダーに不利な価格操作を行う動機がある環境ということになり、透明性のある環境とは言えません。
TTCMは完全にクリーンな決済方式を採用
TTCMは決済を全て外部に委託するブローカーになります。
全て外部に委託するため、TTCMの利益は完全に取引手数料のみとなります。
よって、トレーダーが負けようが勝とうがTTCMの損益とは何ら関係ないため、決済価格をトレーダーに不利になるように操作する動機にはなりません。
このようにTTCMでは最も透明性が高い環境で取引できるブローカーであると言えます。
取引コスト(スプレッド・手数料)
TTCMには「クラシック」「プロ」「VIP」の3種類の口座タイプが準備されています。■クラシック口座
スプレッド:最少1.2pips~
手数料:なし
スプレッド:最少0pips~
手数料:片道3USD(往復6USD)
■VIP口座
⇒残高200万円以上から利用可能
スプレッド:最少0pips~
手数料:片道1.5USD(往復3USD)
プロ口座、VIP口座はスプレッドが最少0pips~になっており、この表記だけみるとスプレッドがかなり狭いように感じますが、実際はの平均的スプレッドはEURUSDペアで0.3~0.4pips程度、USDJPYペアで0.4pips~0.5pips程度となっており、他ブローカーと比較して狭い訳ではありません。
プロ口座では、このスプレッドに往復6USDの手数料が上乗せされるため、コスト的に見ると若干高く感じてしまいます。
200万円以上の残高でトレードする場合はVIP口座を利用することができ、VIP口座の手数料は往復3USDとなっています。
往復3USDの取引手数料は業界の最安値になり、TTCMのVIP口座こそが最安の口座だと紹介されていることがあります。
しかしながら、実際にTTCMはスプレッドが他のブローカーと比較して広いため、取引コストはTickmill、Axioryなどの低コストブローカーと比較しても有利になるとは言えないのが現状です。
他ブローカーとのコスト比較
他の低取引コストのブローカーとTTCMのプロ口座の取引コストを比較すると以下のようになります。VIP口座の手数料は往復3USDですので、プロ口座と比べてスプレッド換算で-0.3pips取引コストが下がります。
しかし、下がったとしても他のブローカーに比べると取引コストは高い水準になります。
安心の0カット(追証なし)
TTCMでは0カット(ネガティブバランスプロテクション)が採用されていますので、入金額以上の損失を被る可能性はありません。国内FX業者ですと、重大なニュースイベントなどが発生した際に数千pips単位で価格が飛ぶ(大きく窓を開ける)現象が発生した際に、ストップロスとを実際の決済価格が大きく乖離してしまうケースがあります。
この場合、残高は大きなマイナスを抱え、トレーダーがFX会社に借金を背負うことになってしまいます。
2015年に発生したスイスフランショックではこの現象が多く発生したと言われています。
一方、0カット採用の海外FX業者ですと、残高がマイナスになっても0に戻るため借金を負うリスクはありません。
入金額以上の損失を被るという最悪のケースは回避できます。
日本語サポートあり
メールやライブチャットで日本語サポートを受けることが可能です。日本人スタッフを抱えており、何度か日本語でライブチャットやり取りした経験がありすが、返信も早く満足のいく対応をしてもらえました。
日本語サポートも問題ないレベルかと思います。
TTCMのまとめ
ブローカー名のとおり、透明性のある取引環境がTTCMの魅力です。不利なスリッページばかりに悩まされていて、透明性のある取引環境で取引したい人にはおすすめできる業者です。
(あくまで業者不正によるスリッページの心配がないだけで、ナチュラルなスリッページが発生する点には理解が必要です。ナチュラルなスリッページはトレーダーにとって有利に働く場合も不利に働く場合もあり、トレーダーにとって損失ばかりではありません。)
スプレッドが広いことが若干弱みではありますが、残高200万円以上を準備できる方は手数料が往復3USDになり、業界最安とまでは言い切れないものの取引コストも大幅に抑えることができます。
VIP口座で取引が可能であれば、ブローカーとしての透明性、取引コスト、日本語サポートの総合力に優れたブローカーだと言えるでしょう。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
↓ 知らないと100%損!トレードコスト(スプレッド&取引手数料)を大幅に圧縮する方法 ↓
