Super Lilic for EURGBP(EA)- 評判とレビュー
- 収益率が高い
- 典型的なハイリスクな手法は採用されていない
- フォワードテスト期間がまだ短いこと、対応ペアがEURGBPのみである点がリスク要因
Super Lilic for EURGBP(EA)の基本情報
価格 | ¥37,000(税込) |
時間足 | 5M |
通貨ペア | EUR/GBP |
取引スタイル | スイングトレード |
開発者 | キタキツネ |
端末 | MT4 |
収益性・ドローダウンの評価
■フォワードテスト結果
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2019/8/1 | 初期残高:¥1,000,000 |
残高 | 2020/2/14 | 現在残高:¥3,379,877 |
期間 | 6ヶ月 | |
合計収益 | +¥2,379,877 | |
合計収益率 | +238.0% | |
月間利率(複利) | +22.5% | |
最大ドローダウン | 10.8% | |
勝率 | 77.1% | |
総取引数 | 48回 |
一方で最大ドローダウンは比較的低く抑えられています。
約半年間の稼働で判断するのは早計という前提ですが、ここまでの結果は申し分ありません。
口座残高と有効証拠金の乖離も大きくはなく、今のところは危険な状態に陥った実績もありません。
取引分析-レンジ相場向けEA?
販売ページでは「レンジ相場」に最適化されたEAであると紹介されていますが、実際にはトレンド相場でも利益を出しています。
■EURGBP 4時間足 白=BUY 赤=SELL
フォワードテストが開始された2019年8月以降はEURGBPペアは大幅は下降トレンドが発生しましていますが、Super Lilic for EURGBPはこの下降トレンドに乗って利益を出しています。
一概にレンジ相場のみに特化したEAであると認識しない方が良さそうです。
取引分析-ポジションホールド期間の実際
MT4の5分足にセットして稼働させるEAとなりますが、スキャルピングEAではありません。
ポジションを数週間単位でホールドして大き目の利益を狙いにいくタイプのスウィングトレード系EAとなります。
Super Lilic for EURGBPは月曜日にポジションをオープンして金曜日にポジションをクローズするという特徴があります。
販売ページでは「最大、月曜日から金曜日までポジションを持ちます」と記載されており、この記載だけみれば、最長でも1週間しかポジションを保有しないと解釈してしまいそうですが、実際には1週間以上ポジションをホールドすることは良くあります。「最大」という説明が余計であり誤解を生みかねません。
「ポジション最大ホールドが1週間=損失を持ち越さないローリスク設計」と楽観する人がいるかもしれませんが、そうではないので注意してください。
勝ちポジションの場合は2~3週間ポジションを持ち続け、大きな利益を狙いにいくことがあります。
負けポジションの場合も同様で、1週間以上ポジションホールドして、価格が反転するのを待つことがあります。
最長では2019年10月21日~11月29日までの1ヶ月1週間、売りポジションを持ち続けた実績があります。当ポジションは80pips程度価格が逆行しましたがポジションを持ち続け、最終的には勝ちで終わっています。
■EURGBP 1時間足 白=BUY 赤=SELL
取引分析-リスク・危険性の分析
損失を抱えたポジションを全て放置して、相場が反転し勝ちポジションになるまで待つのはリスクが高い取引手法になります。そのまま価格が一方向に動き続ければ口座が吹き飛びます。
Super Lilic for EURGBPの場合は負けポジションをホールドすることもありますが、1週間以内で負けポジションを決済することもあります。
以下の画像では下落相場において買いポジションを取りましたが1週間でポジションは決済されています。
■EURGBP 1時間足 白=BUY 赤=SELL
また負けポジションに対して、追加で逆方法のポジションをオープンすることもありポジションをロックすることがあります。
最大で130pips価格が逆行してもポジションを持ち続けた実績がありますが、推奨ストップロス値170~190pipsとなっており、これは許容範囲であったものと思われます。
スウィングトレードですのでストップロスの設定pips数も大きい代わりに、利益確定のpips数も大きくなりますので、特段の問題ではないかと思います。
また、同一方向に複数のポジションを取ることがあり、この挙動を見るとグリッドトレードのように見えますが、毎回損失を抱えたポジションに対して追加ポジションをオープンする訳ではありません。
また、最大のポジション数も3つまでとなっているため、一般的にハイリスクと言われるグリッド系EAとまではいきません。
追加ポジションのロットサイズも初期ロットから上がっていませんので、ナンピン・マーチンゲールなどの手法も採用されていません。
■EURGBP 1時間足 白=BUY 赤=SELL
取引分析-リスク・危険性の総合評価
危険性やリスクに関しての評価は難しい部分がありますが、「全ての負けポジションをロスカットせずに勝ちポジションになるまでホールドする訳ではないこと」、「ストップロス機能があること」、「むやみにナンピンしたり、追加ポジションを取らないこと」などを踏まえると現時点ではリスクの高い手法が採用されているとは言えません。
したがって、信頼できるとまではいきませんが、期待はして良いのではないかと思います。
ただし、フォワードテストの開始からあまり時間が経過していないことは考慮すべきです。長期間のフォワードテストに耐えられるかどうかは不透明です。
また、EURGBPは2019年以降からブレクジットの混乱で非常にボラティリティーが高い特殊な通貨ペアとなっています。複数通貨ペアで良い成績が出ているなら、今後の成績の期待感は増しますが、対応通貨ペアがEURGBPだけとなると少々懐疑的にならざるを得ません。
フォワードテスト環境
Super Lilic for EURGBPのフォワードテスト環境は「FOREX EXCHANGE株式会社デモ口座」となります。
デモ口座とリアル口座は環境が異なるため、特に10pips以内などわずかなpipsを狙うスキャルピングEAに関しては、デモ口座で良い結果が出ても、リアル口座では負けるという現象が良く起こります。
一方で、Super Lilic for EURGBPは場合によっては100pips以上の利益を狙い、ロスカットのpipsも大きいスウィングトレード系EAです。
したがってリアル口座とデモ口座の結果の乖離に関して、そこまで敏感になる必要はないかと思われます。
バックテストの結果
バックテストでは9年間の稼働で資産は約10倍、平均月利最大ドローダウン約30%という結果となっています。
稼働期間 | 2010/1/4~ | 2019/12/30 |
(約9年) | ||
初期証拠金 | 30,000 | |
最終残高 | 353,097 | |
合計収益 | 323,097 | |
合計収益率 | 1177.0% | |
平均月利(複利) | 2.1% | |
最大ドローダウン | 31.4% | |
プロフィットファクタ | 1.55 | |
勝率 | 58.6% | |
総取引数 | 1743回 |

バックテストの結果はリアル口座での結果とは何ら関係がないので注意してください。過去の相場に合わせて設定を変えればバックテストではいくらでも良い結果は出せます。
バックテストの結果は良くても、リアル口座では勝てないEAというのは山ほど存在します。
Super Lilic for EURGBPのまとめ
今のところフォワードテストでは平均月利20%を超えており、収益性に関して申し分ありません。
取引手法のリスク・危険性に関しても、今のところ危険度の高いものとは言えません。
したがって、今後に期待しても良いEAと言って良いでしょう。
しかしながら、フォワードテスト開始からまだ時間が経過しておらず、取引回数も多くないという点やボラティリティの高いEURGBPを対象としている点はリスク材料として考慮に入れておくべきです。
今後の時間が経過し、取引回数を重ねるごとにリスクが顕在化してくる可能性は十分にありますので、経過観察していきたいと思います。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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