一本勝ち(EA) – 評判・レビュー
- トレンドフォロー型ライントレードEA
- 裁量トレードに近い取引手法
- 4年以上のフォワードテスト実績あり
一本勝ちの基本情報
価格 | ¥50,000(税込) |
時間足 | M15 |
通貨ペア | USD/JPY |
取引スタイル | デイトレード |
開発者 | CY |
販売サイト | GOGOJUN |
端末 | MT4 |
価格も50,000円と他のEAに比べて倍以上高くなっていますが、その分利益が出るなら文句はありません。
収益性・ドローダウンの評価
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2016/1/11 | 初期残高:¥1,000,000 |
残高 | 2020/2/21 | 現在残高:¥2,549,900 |
期間 | 49ヶ月 | |
合計収益 | +¥1,549,900 | |
合計収益率 | +155.0% | |
月間利率(複利) | +1.9% | |
最大ドローダウン | 16.2% | |
勝率 | 76.2% | |
総取引数 | 749回 |
フォワードテストにおいて全体的に良い結果を出し続けています。
取引分析-エントリーポイント
基本的には短期トレンドの押し目で、トレンドの方向にエントリーする、トレンドフォロー型のEAとなります。
トレンドの押し目でエントリーするEAはたくさんありますが、レジスタンスラインやサポートラインに全く近づいていない段階でエントリーするものが多く、この場合、ロスカットが頻発したり、負けトレードの損失が大きくなるという特徴があります。
一方、一本勝ちは全体的にレジスタンスライン、サポートラインの付近でエントリーすることが多いのが特徴です。
■USDJPY 30分足 白=BUY 赤=SELL
一本勝ちはライントレードをEAで実現したような取引をします。ご存知のとおり裁量トレードにおいてはライントレードは主流のトレード手法になります。
人間が目視確認をしながら高値と安値をラインで結んでエントリーポイントを探るという行為自体はそこまで難しいことではありません(もちろん勝つのが簡単という訳ではありません)。
一方で、プログラムを用いたEAがローソク足や各種インジケータを用いてトレンドラインを判定するというのは難易度が高いです。実際にライントレードに近いトレードをするEAというのは多くは存在しません。
ライントレードに近いので、裁量トレードをする方にとっても共感できるエントリーポイントになっているかと思います。
エントリーポイントに関してはまさに教科書どおりと言って良いでしょう。
(教科書どおりと言うと、べた褒めしているようですが、あくまでFX関連書籍や情報商材に書いてあるようなトレードというだけで、勝ち続けるという保証はありません。ただ、フォワードテストでは今のところ利益が出ています。)
取引分析-トレーリングストップ機能
「トレーリングストップで幸せに一本勝ち」というキャッチフレーズが販売サイトに記載されているとおり、エクジットのロジックにはトレーリングストップが採用されています。
トレーリングストップとは利食いと損切の両方に利用されるポジションの決済手法であり、利食い・損切ラインが高値・安値の更新にあわせて自動で追従する仕組みです。
トレーリングストップは利益確定ラインが自動的に切りあがっていきますので、トレンドに乗れば大きな利益が期待できます。一方で、高値買い、安値売りの傾向にあると利食い幅が小さくなってしまいトータルで損失の方が大きくなってしまいます。
トレーリングストップ自体が優れていたり、それ自体でトレードの勝ち負けが決まるという訳ではなく、エントリーポイントの相性が重要です。
一本勝ちはトレンドフォロー型でライントレードに近い取引をするため、トレーリングストップとの相性は良いと言えるでしょう。
一概には言えませんが、一本勝ちの勝ちトレードのトレール幅は大体15pips~30pipsとなっています。
以下のMT4取引チャートでは買いポジションが上昇トレンドに乗って利を伸ばし、最後の高値から価格が30pips下落したところで利食いしていることが分かります。
■USDJPY 30分足 白=BUY 赤=SELL
取引分析-ロスカット
それ自体が悪いことではありませんが、エントリーしたものの、負けポジションとなった場合は、相場が戻るのを待つ傾向にあります。
したがって利益確定よりもロスカットの値幅の方が大きくなります。
以下のMT4チャートでは、売りエントリーしたものの、価格が逆行を続けてマイナス約80pipsでロスカットされているのが分かります。
■USDJPY 30分足 白=BUY 赤=SELL
また、以下のMT4チャートでは買いポジションを持った後、70pips価格が下落していますが、ロスカットせずに10日間待ち続けた後でポジションをクローズしています。
■USDJPY 30分足 白=BUY 赤=SELL
裁量トレードでは、損小利大型のトレードが理想とも言われていますが、一本勝ちの場合は高い勝率で大き目の損失をカバーしていくタイプのトレードとなります。
ロスカットしない、もしくはロスカット幅が大きすぎるEAはリスクが高すぎるので問題ですが、一本勝ちは100pips以内ではロスカットが入りますし、トータルで利益が出ていますので、損小利大でないことをそこまで憂慮することは無いかと思います。
取引分析-ポジションの週末持ち越しなし
販売ページには「ポジションを週末に持ち越さない」と説明されています。
FXでは土日は市場が開いていませんので、金曜の終値と月曜の始値が大きく乖離するリスクがあります。(週末窓開け)
一本勝ちでは週末窓開けで思わぬ大損失を被るのを回避するために、必ず金曜の市場終了時にポジションをクローズする機能があります。(パラメータで設定可能)
ただ、実際のフォワードテストでは、非常に稀ですが週末にポジションを持ち越したケースが何度かあります。不具合により機能しなかったのか、開発者が設定を変えたり、裁量判断を入れてEAを停止していたのか理由は定かではありません。
しかし、あくまでレアケースですので、基本的には週末にポジションを持ち越さない設計になっているという認識で問題ないかと思います。(パラメータ設定で変更は可能です)
フォワードテスト環境
一本勝ちのフォワードテスト環境は、「OANDA JAPANデモ口座」となっています。
デモ口座とリアル口座は取引環境が異なります。値動き自体は同じに見えてもスリッページなど約定に関する環境は異なるので、同じEAをデモ口座とリアル口座で同時に動かしても得られる結果が異なります。
一本勝ちに関してはわずかな利幅を狙うタイプのスキャルピングEAではないため、デモ口座とリアル口座でそこまで大きな差はないかと思われます。
また、一部の一般ユーザーからは「自分の口座で稼働した際に発生した大きめの利益が、開発者のフォワードテストでは発生していない」などの報告があります。利用する業者によってEAのエントリーポイントが変わるのはよくあることですが、もしかすると開発者は完全放置でフォワードテストを行っている訳ではなく、一部裁量判断を交えてEAの稼働を止めたりしている可能性が無い訳ではありません。
一方で、全体的にはリアル口座でもちゃんと利益が出ているとの報告も多いです。
全てのEAに当てはまることですが、リアル口座での稼働結果が良いか悪いかは、実際に動かしてみないと分かりません。とはいえ、一本勝ちは長期間のフォワードテストにも耐えうる優秀なトレードロジックが採用されているというのは認めて良いでしょう、
バックテストの結果
稼働期間 | 2005/1/11~ | 2015/12/30 |
131ヶ月 | ||
初期証拠金 | 100,000 | |
最終残高 | 682,950 | |
合計収益 | 582,950 | |
合計収益率 | 683.0% | |
平均月利(複利) | 1.5% | |
最大ドローダウン | 38.1% | |
プロフィットファクタ | 1.33 | |
勝率 | 72.1% | |
総取引数 | 2920回 |
したがってバックテストの結果のみを妄信して、リアル口座で稼働させるのは危険です。
一本勝ちの場合は、今のところはバックテストよりもフォワードテストの方が結果が良くなっています。
宣伝のためにバックテストの結果を過大に良く見せてたりする意図も感じられませんので、良心的な開発者と言えるでしょう。
パラメータ設定
UseAutoTime | サーバータイム(GMT)を自動で調整 |
MM_Function | 複利モード。ロット数は自動で算出させる。 |
MM_MoneyMode | 複利モードで機能。ロット数の自動算出において、ベースマネーをFreeMargin (余剰証拠金)かBalance(口座残高)のどちらにするか選択。 |
MoneyDivide | 選択したベースマネーのうち、何割を複利運用に配分するかを決定 |
AllowRisk | 複利モードで機能。、ストップロスが発生時の損失をベースマネーの何%まで抑えたいかを設定し、ロット数を自動で計算。 |
Leverage | 調整したいレバレッジ値 |
slippage | スリッページがこの値以上の時は、エントリーを行いません |
MaxSpread | スプレッドがこの値以上の時は、エントリーを行いません |
Lots | 複利モードOFFの場合に、指定されたロットでエントリー |
UseImpAnouStop | 重要指標発表時に取引させない。時間は手動設定が必要。 |
一本勝ちのまとめ
4年間フォワードテストを実施して利益を出し続けている点は十分に評価されて良いかと思います。
トレードロジックに関しては、裁量トレードで良く用いられるトレンドフォロー型のライントレードをEAに落としこんだようなエントリーをします。
EAは人の目から見ると、「なぜこんなところでエントリーした?」ということがありますが(それがEAの良いところでも悪いところでもあります)、一本勝ちは共感できるエントリーが多いです。
ロスカットの値幅が、利益確定の値幅よりも大きくはなりますが、口座が一発で吹き飛ぶようなハイリスクな取引手法は採用されていません。
日本国内のEAのなかではトップクラスに優秀なEAであると評価して良いでしょう。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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