IFC Markets – 説明とレビュー
IFC Marketsの概要
IFC Marketsは2006年に運営を開始し、安定してサービスを展開してきた老舗ブローカーです。
母体となるIFCMグループは金融事業を営んでいることもあり、
余剰証拠金(フリーマージン)に対する年利7%、完全固定スプレッド、全額信託保全などその他のブローカーにない独自のサービスを展開しています。
また、最低入金額が1USD(約100円)と初心者でもトレードを始めやすい環境と言えます。ただ入金は必要なため、口座開設ボーナスがある業者(例:XM:3,000円、DealFX:5,000円)などに比べると若干メリットは薄いかもしれません。
IFC Marketsの取引環境
IFC Marketsはスタンダード口座、マイクロ口座の2種類のアカウントがあり、それぞれ固定スプレッドもしくは変動スプレッドを選択することが可能です。固定スプレッドを提供する業者は海外FX業者では珍しい部類に入ります。
取引コスト
スタンダード口座とマイクロ口座で、レバレッジや最少入金額などは変わりますが、取引コストに違いはありません。固定スプレッドか変動スプレッドを選択するかで、取引コストは変動します。
①固定スプレッド口座
スプレッド固定1.8pips(USDJPY)
取引手数料:なし
※基本的に固定スプレッドですが、日本時間で午前7時前後はスプレッドが大きく拡大しているので注意してください。
②変動スプレッド口座
最少スプレッド:0.4pip~(USDJPY)
平均スプレッド:1.8pips(USDJPY)
取引手数料:なし
固定スプレッド口座と変動スプレッド口座で取引コストに大きな差はありません。
変動スプレッド口座はスプレッドが狭くなる時があるのがメリットですが、逆に流動性が低い時はスプレッドが広がることもあります。
一方、固定スプレッド口座はスプレッドが変わらないので取引しやすさという点ではメリットがあります。
しかしながら取引コストの面では、低取引コストのブローカーと比較して大きな差があるのが現状です。
取引コストの面ではIFC Marketsに優位性があるとは言えません。
スタンダード口座・マイクロ口座の違い
■スタンダード口座
レバレッジ:最大200倍
初回最低入金:約10万円~
口座上限:なし
最少取引lot;0.1lot~
■マイクロ口座
レバレッジ:最大400倍
初回最低入金:約100円~
口座上限:約50万円
最少取引lot;0.01lot~
スタンダード口座は最低入金額が10万円以上なことに加えて、最少取引lot数が0.1lot~と初心者にとってはハードルが高いかもしれません。
ただ、IFC Marketsは大きなlot数で取引する必要はありますが、フリーマージンに最大で年間7%の利息が付くという特徴がありますので、利息をフル活用した方はスタンダード口座を検討してみるのも良いかもしれません。(トレードで負けては逆に損するだけなので注意が必要です。)
また残高が大きくなるとレバレッジが下がる点にも注意が必要です。
注文決済方式
IFC Marketsでは注文金額の大きさによって、トレーダーからの注文をそのまま外部のマーケットに流す「マーケット決済」と自社内で注文を処理する「インスタント決済」の両方が採用されています。
①100万ドル未満(ベース通貨USDペアで10lot未満)の場合
- 基本的に自社内で注文を相殺し、相殺しきれなかった注文を外部のマーケットに流す。
- 約定リスクはIFC Marketsが負担するため、約定拒否やスリッページが起こりにくい。
- 顧客の注文は外部のマーケットに流すが、マーケットに流れる前にIFC Marketsで注文価格は確定させる。
- 約定リスクはIFC Marketsが負担するため、約定遅延・約定拒否やスリッページが起こりにくい。
- 顧客の注文は外部のマーケットに流す
- 約定リスクはトレーダーが負担するため、約定拒否やスリッページが起こりやすい。
ベース通貨USDペア(USDJPYなど)で100lot未満の取引でしたら、約定遅延・約定拒否やスリッページが起こりにくい環境です。
他のブローカーですSTP方式のアカウントで注文ボリュームによって、注文決済の方式を変えるのは良くあることですが、IFC Marketsの特徴は固定スプレッドでこれを行っていることが特徴です。
取引ボリュームが大きくなければ、一般的にはスプレッドが広がりやすく、スリッページなどが発生しやすいボラティリティが高いタイミングにおいても、IFC Marketsでは比較的安心して取引が可能になります。
フリーマージンに最大で年間7%の利息が付く
IFC Marketsでは月間取引量の条件に応じて、余剰証拠金(フリーマージン)に最大で年利7%がつくというサービスがあります。
決済lot数(/月):利率(年利)
10lot以下 : 0 %
10~30 lot: 1.0 %
30~50 lot: 2.0 %
50~70 lotト: 4.0 %
70 lot以上: 7.0 %
- 毎月70lot以上で取引した場合に、余剰証拠金に年間7%の利息がつくもの。年間70lotではない点に注意。
- 余剰証拠金(フリーマージン/有効証拠金から保有ポジションに使用している必要証拠金を差し引いた額)に利息がつく。残高や有効証拠金に対する利息ではない点に注意。
- 並び利息は毎日計算・蓄積され、月末に取引アカウントに反映される。
取引数量が小さいかたにはあまりメリットはありませんが、大きな残高とlot数で取引する方には有益なサービスになるかと思います。
安心の0カット
IFC Marketsでは0カット(追証なし/ネガティブバランスプロテクション)が採用されていまので、入金額以上の損失を被ることはありません。
経済ショックなどで価格が飛ぶと、強制ロスカット水準をすっ飛ばしてに残高が大きくマイナスになってしまうリスクがあります。
0カットが採用されていない業者だとマイナス残高の補填を要求されるので、借金を抱えるリスクがありますので注意が必要です。
(国内FX業者は、0カット不採用となります。)
安心の全額信託保全
トレーダーの資金は、IFC Marketsの運営資金とは完全に分別管理されます。
またIFC Marketsは世界的金融機関であるAIGグループの保険に加入しており、全額信託保全となっています。よって、IFC Marketsが倒産した際にはAIGグループより損害額の補填を受けることが出来ます。
海外FX業者では信託保全(ブローカーの倒産時にトレーダーが第三者機関から資金の返還を保証されること)がなく、分別管理のみの業者が多いのが現状です。
また信託保全があったとしても上限が200万円程度というように上限があることもあります。
大手ブローカーであれば、倒産リスクは低いので過度に心配する必要はないかと思いますが、もしもの時を考えるとIFC Marketsの全額信託保全は安心感があります。
日本語サポートあり
日本人スタッフによるメール、ライブチャット、電話(コールバック)でのサポートが受けられます。
時期などにもよるかと思いますが、アカウント開設した際にはシニアアドバイザーなる肩書のサポート担当者からメールでサポートに関する案内の連絡が入りました。
日本語対応の時間は平日の昼すぎから21時ごろとなっているようです。
24時間体制で日本語サポートがある訳ではないですが、日本語サポートに関してある程度安心感のあるブローカーと言えるでしょう。
IFC Marketsのまとめ
取引コストの面はEURUSD、USDJPYなどのペアで1.8pipsと優位性はありません。
一方、取引lotが少ない場合にはボラティリティが高く不安定な相場であっても、固定スプレッドおよび約定遅延・拒否、スリッページが起こりにくいという一定の取引環境で取引できるというのがIFC Marketsの特徴です。
その他にも余剰証拠金に7%の年利や全額信託保全など独自のサービスを展開しており、知名度はさほど高くはありませんが、一定の需要があるブローカーです。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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