FXGoodway(EA)のレビューと検証 危険なEA?
FXGoodwayX2はグリッドとマーチンゲールを組み合わせたトレードを行うEAです。
ハイリスクなロジックが採用されていますが、フォワードテストの結果は今のところ良いです。
このページではこのEAのリスクを詳しく解説しているので、購入を検討している人は必ず最後まで確認してください。
FXGoodwayの基本情報
- 価格:$365
- ライセンス数:1(デモ&リアル)
- アップデート:無制限
- サポート:メールサポートあり
- 対応通貨ペア:EURUSD
- 推奨入金額:$2000
- 返金保証:30日間。ただし、動作不良もしくは推奨設定どおりに稼働させたにも関わらず一定額以上のドローダウンが発生した場合に限る。
FXGoodwayのライブパフォーマンス
綺麗な右肩上がりの資産曲線を描いています。
しかし、これはハイリスクなグリッドとマーチンゲールEAの特徴ですので注意してください。
Myfxbookのグラフには有効証拠金の変動が反映されない場合があることに注意してください。
FXGoodwayの取引の特徴
グリッドとマーチンゲールを組み合わせた戦略ですので、間違いなくハイリスク・ハイリターンです。
エントリーポイント
エントリー一貫した特徴は見受けられません。
ランダムにエントリーして、相場が逆行すればロットサイズを上げた追加ポジションをオープンしているように見えます。
グリッドシステムは追加エントリーの根拠として固定のpips幅を使用するものがありますが、このEAの追加エントリーのpips幅はバラバラです。
また、後で詳しく解説しますが、長期的なトレンドの方向にのみポジションをオープンするという特徴があります。
長期的なトレンドの方向にのみエントリーすることで相場がポジションから大きく逆行するリスクが少ないというメリットがあります。
エクジットポイント
相場がポジションの方向に30pips動いた場合には、利益確定します。
一方で、30pipsの利益確定ラインに到達せず、相場が逆方向に動けば、追加のポジションをオープンして、相場が反転するのを待ち続けます。
ロットサイズ
相場がポジションとは逆に動くと、ロットサイズを上げたポジションをオープンしていきます。
初回ロットサイズが0.1lotの場合、追加ポジションのロットサイズは0.17lot、0.29lot、0.49lot、0.83lot、1.42lotと増えていきます。
ロットサイズを増やすことにより、小さな相場の反転からトータルで利益を狙います。しかし、非常にハイリスクな手法です。
一方で、ロットサイズを増やさずにエントリーすることもあり、ロットサイズに関しても複雑なロジックが採用されています。
FXGoodwayの危険性!
危険な取引履歴の分析
ライブパフォーマンスの項目で、50%を超える有効証拠金ドローダウンが発生していたと説明しました。
1.11925で最初の売りポジションをオープンしましたが、価格は最高で1.14479まで上昇していきました。
つまり最初のエントリーから250pips価格が逆に動いたということです。
この一覧の取引履歴とドローダウンの額をまとめたのが以下の表になります。
Open Date | Open Price | Difference | Lot | Currency Unit (1Lot) | Equiy P/L (USD) |
---|---|---|---|---|---|
2019.03.07 18:51 | 1.12067 | -0.024 | 0.1 | 100,000 | -241 |
2019.03.08 00:00 | 1.11925 | -0.026 | 0.1 | 100,000 | -255 |
2019.03.08 15:08 | 1.12225 | -0.023 | 0.17 | 100,000 | -383 |
2019.03.12 00:00 | 1.12428 | -0.021 | 0.1 | 100,000 | -205 |
2019.03.12 22:00 | 1.1296 | -0.015 | 0.17 | 100,000 | -258 |
2019.03.13 00:00 | 1.12845 | -0.016 | 0.1 | 100,000 | -163 |
2019.03.13 19:05 | 1.13125 | -0.014 | 0.29 | 100,000 | -393 |
2019.03.13 21:57 | 1.13263 | -0.012 | 0.29 | 100,000 | -353 |
2019.03.13 22:38 | 1.13328 | -0.012 | 0.17 | 100,000 | -196 |
2019.03.14 00:00 | 1.13248 | -0.012 | 0.1 | 100,000 | -123 |
2019.03.15 17:19 | 1.13425 | -0.011 | 0.49 | 100,000 | -516 |
2019.03.18 00:00 | 1.1319 | -0.013 | 0.1 | 100,000 | -129 |
2019.03.20 15:05 | 1.1363 | -0.008 | 0.29 | 100,000 | -246 |
2019.03.20 21:00 | 1.13751 | -0.007 | 0.17 | 100,000 | -124 |
2019.03.20 21:02 | 1.1393 | -0.005 | 0.49 | 100,000 | -269 |
2019.03.20 21:04 | 1.14026 | -0.005 | 0.83 | 100,000 | -376 |
2019.03.20 21:05 | 1.1409 | -0.004 | 0.17 | 100,000 | -66 |
2019.03.20 21:20 | 1.14163 | -0.003 | 0.49 | 100,000 | -155 |
2019.03.20 21:33 | 1.14327 | -0.002 | 1.42 | 100,000 | -216 |
2019.03.20 21:50 | 1.14448 | 0 | 0.17 | 100,000 | -5 |
Total | - | -0.232 | 6.21 | - | -4,673 |
Date | Highest Price | Blance | 8,922 | ||
2019.03.20 22:00 | 1.14479 | ||||
Draw Dawn(%) (Equiy) | 52.40% |
この間になんと合計20個のSELLポジションがオープンされています。
1つのポジションのロットサイズは最高で1.42lotにまで増加しています。
20個のポジションの合計ロットは6.21lotです。
非常に危険な状況だと言えます。
今回のケースでは1.14479から価格が下落に転じたのでアカウントは無事でした。
前バージョンのアカウント破壊実績
次の画像はFXBlueで公開されていたFXGoodwayの前バージョンのフォワードテストの結果です。
2017年4月から運用を開始し、途中までは良い結果を残していました。
しかし、2018年5月に一瞬にして口座の残高が0になっています。恐ろしい負け方です。
この破壊されたアカウントの売買実績を確認してみると、ほとんどが買いトレードであることが分かります。
(合計593取引のうち買いが546回、売りが47回)
一方で、2019年7月からMyfxbookに公開されているバージョンの売買実績は2019年9月4日時点の時点でほとんどが売りトレードです。
(合計329取引のうち買いが61回、売りが329回)
このようなポジションの方向の違いからFXGoodwayが長期トレンドの方向にのみポジションを取るEAであることが分かります。
次の画像はEURUSDの週足のチャートです。
■EURUSD / Weekly
週足により長期のトレンドを確認してみると、前バージョンは上昇トレンドに乗って買いポジションで利益を積み上げていたことが分かります。
一方、現在のバージョンは下降トレンドに乗って売りポジションで利益を出しています。
ここで注目してほしいのは、前バージョンは下降トレンドから上昇トレンドに転換した2018年5月ごろにアカウントを破壊したという事実です。
つまり、長期トレンドの転換点はこのEAにとって、非常に大きなリスクとなります。
現行バージョンは今のところ、長期的な下降トレンドしか経験していません。
上昇トレンドに転換する際にはリスクが高まると言って良いでしょう。
しかしながら、ベンダーのフォワードテストではアカウントの残高が大きく増えているにもかかわらず、初期ロットが0.1lotで固定されています。当然、口座の残高が大きいほど口座が破壊されるリスクは下がりますので、このまま無事に稼働を続ける可能性ももちろんあります。
FXGoodwayのリスク管理
有効証拠金の最大ドローダウンをパーセンテージで指定して、残高を保護することができます。
指定したパーセンテージの有効証拠金ドローダウンが発生すると全ポジションがクローズされます。
これは代表的なマーチンゲールEAであるFXCharger、FXStabilizer、Forex inControlと同様の特徴といえます。
ベンダーの最大ドローダウンの推奨設定は35%です。
ただし、ベンダーのフォワードテストでは実際には50%以上の有効証拠金ドローダウンが発生しているにも関わらず、ポジションがクローズされていません。つまりベンダーのフォワードテストはリスクを高めに設定している代わりに、美しい資産曲線を描いていると言えます。
もし、リスク設定を35%に設定するのであれば、一瞬で口座が破壊されるリスクは無くなる代わりに、時々残高が35%減少することを覚悟しなければいけません。ベンダーのフォワードテストのような綺麗な資産曲線にはならないということです。
FXGoodwayの結論
以下の点を考慮し、このEAの利用は避けることをおすすめします。
- ハイリスクなグリッド、マーチンゲールが採用されている。
- フォワードテストではあと70pips価格が逆に動くと残高が0になる危険な状態に陥った実績がある。
- 前バージョンは口座を完全に破壊した前科がある。新バージョンも信頼できるものではない。
一方で、相場には価格が上がったり下がったりするという特徴があるのは事実です。
大きな残高で、ロットサイズを極力小さくして運用すれば、利益率は下がりますが長期的に利益を得られる可能性もあります。
なので、一概に悪いEAだとも言えません。
ただし、利用するのであれば、説明したようなリスクを理解してから利用するようにしてください。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
↓ 知らないと100%損!トレードコスト(スプレッド&取引手数料)を大幅に圧縮する方法 ↓
