FXDD-説明とレビュー
FXDDの概要
2002年にアメリカで運営を開始し、2003年より日本でのプロモーションを開始した、運営経験の長いブローカーです。
日本向けのプロモーションを開始した時期も早く、かなり多くの日本人ユーザーを抱える人気ブローカーだった時期もありますが、現在は悪評の目立つブローカーとなってしまいました。
悪評の主な原因は「スイスフランショック時に0カットを採用しなかった前科」と「トレーダーに不当なスリッページを発生させていた疑惑」になります。
不透明な0カット(追証なし)
マイナス残高からの追証は最大の恐怖
海外FX業者の魅力のひとつに0カット(追証なし/ネガティブバランスプロテクション)があります。0カットは残高がマイナスになった場合に、マイナス残高をFX業者側が補填し、トレーダーがマイナス分の入金をする必要がないという「もしもの時に安心」な機能になります。
通常、FX業者はトレーダーの残高がマイナスになる前に強制的に保有ポジションをクローズさせるようにしています(強制ロスカット)。
しかし、大きなニュースイベントなどの際に、価格が非常に大きな窓を開ける(価格が飛ぶ)という現象が起こることがあり、価格が飛ぶとストップロスや強制ロスカットの水準を大きく超えてしまい、残高がマイナスになってしまうことがあるのです。
恐怖のスイスフランショック
その際たる例が2015年に発生したスイスフランショックです。スイスフランショックでは、対スイスフランペアの価格が数千pips単位で飛ぶという衝撃的な価格変動が起こりました。
0カットが採用されない日本国内FX業者を利用し数千万円単位の追証が発生したトレーダーがいる一方で、XMやAxioryが公約どおり0カットを採用したことで海外FX業者にさらに注文が集まった経緯があります。
マズかったFXDDの対応
そんななか、FXDDはホームページ上では0カット採用を標榜していたにも関わらず、
『今回の相場の急激な変動により、サービスの範囲を超えておりますため顧客同意書上、弊社サービスのご利用にはマイナス額をご入金いただく必要がございます』との対応を取りました。また、FXDDに複数口座を所有している場合は、プラス残高からマイナス残高の口座に強制的に資金が移動されたようです。
FXDDの場合は、「今後もFXDDのサービスを利用する場合には追加入金が必要」ということですので、FXDDのサービス利用を放棄すれば良いだけの話であり、トレーダーが業者に借金を背負うという状況ではありません。
FXOpenなどもそうですが、「マイナス残高になった場合に、今後もサービスを利用するのはあれば入金が必要、他の口座のプラス残高と相殺」と条件付き0カットとも言える形式をとる海外FX業者もあり、それ自体が悪いことではありません。
FXDDがマズかったのは、ホームページ上に0カット採用と記載しながら、実際には「0カットは利用規約に明記されておらず、あくまでFXDDがサービスで行うもので絶対ではない」と中途半端な対応を行った点にあります。
FXDDに借金を背負ったトレーダーはいなかったことが予想されますが、残念ながら信頼性を損なってしまったという経緯があります。
不正スリッページ発生疑惑
2012年にFXDDはNFA(全米先物協会)にトレーダーに対して不当なスリッページを発生させている疑惑をかけられ、トレーダーに対して約3億円の返還を求められたという過去があります。
FXDDはこの疑惑を完全に否定していたようですが、訴えは退けられその他の罰金も加えて多額の支払いを命じられてしまいました。
非常に厳しいNFA(全米先物協会)の規制化だからこそこのような事態に発展したとも言えますが、トレード環境の透明性という部分でも傷のあるFX業者と言わざるを得ません。
取引コストは低くはない
FXDDには「スタンダード口座」と「プレミアム口座」の2種類のアカウントタイプがあります。
スタンダード口座
・USDJPYスプレッド:平均1.8pips
・EURUSDスプレッド:平均2.1pips
・手数料:なし
・レバレッジ:最大500倍
・USDJPYスプレッド:平均0.3pips
・EURUSDスプレッド:平均0.2-0.3pips
・手数料:片道2.99USD(往復5.98USD)
・レバレッジ:最大500倍
プレミアム口座のスプレッドは狭いですが、手数料と合計するとEURUSD,USDJPY
のペアで0.9pips程度となります。
合計取引コストで優位性のあるTickmillのEURUSD0.6pips、USDJPY0.8pipsなどと比較するとFXDDのコストは高くなります。
日本語サポートあり
日本語サポートスタッフによる日本語サポートがあります。
メール、ライブチャット、電話(コールバック)での対応となります。
過去には数十名の日本人スタッフを抱えていた時期もあったようですが、現在は縮小されているようで、メールなどの返信に時間がかかることもあうようです。
FXDDのまとめ
「スイスフランショック時の対応」と「不正スリッページ疑惑」により悪評ばかりが表に出てしまっています。
これらを凌駕するようなボーナスプログラムや低い取引コストを提示できれば顧客も増えるかもしれませんが、これらで他者を上回るサービスは今のところは提示されていません。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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