FOREX GUMP EA – 評判・レビュー
- グリッドトレードEA
- 取引頻度が高く、常にポジションを保有
- 高い利益が期待できるが、大きな含み損を抱えるため大きな残高の準備はマスト
FOREX GUMP EAの基本情報
1アカウント版 | 3アカウント版 | |
価格 | $199 | $399 |
通貨ペア | AUDUSD, EURCHF, EURGBP, EURJPY, EURUSD, GBPUSD, USDCAD, USDCHF, USDJPY | |
時間足 | M1 | |
取引スタイル | マーチンゲール/スキャルピング | |
推奨レバレッジ | 1:100以上 | |
端末 | MT4 | |
返金保証 | 返金保証あり。ただし、20日以上稼働させた結果、損失が発生し、かつベンダーが確認した結果返金が妥当と認められた場合に限る。 |
多通貨ペアでアグレッシブにエントリーするため、高い利益率が期待できます。
フォワードテストでも収益率は非常に高くインパクトのあるものとなっています。
一方で、取引内容からしてリスクも比較的大きくなる点は理解が必要です。
収益性・ドローダウンの評価
稼働環境:不明(リアル口座)
稼働開始:2018/7/25~
(2020/5/8時点)
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2018/7/25 | – |
残高 | 2020/5/3 | – |
運用ロットサイズ | 0.01ロットスタートのマーチンゲール | |
期間 | 21ヶ月 | |
合計収益 | – | |
合計収益率 | +1769.9% | |
月間利率(複利) | +14.2% | |
月間利率(単利) | – | |
最大ドローダウン | 78.5% | |
勝率 | 74.3% | |
総取引数 | 10138回 |
ただ、約2年間のフォワードテストに耐えて、平均月利(複利計算)は14.2%と非常に高い利益率を示しています。
一方で最大ドローダウンは78.5%となっており、危険な状態に陥った経緯があります。
これは、ベンダー自身がフォワードテストの利益率を高くしてインパクトのある結果を出すために、初回入金額を小さくしたことも要因として考えられます。
ベンダー自身の推奨は$4000に対して0.01ロットであるにも関わらず、フォワードテストの開始初期は残高$2000で0.6~1ロットなどの高いロットサイズで運用されています。
おそらくドローダウン78%というのはこの時期のものです。
もし推奨させる残高とロットサイズで稼働させていれば、ドローダウンは大幅に小さくなっていたでしょう。稼働初期以降の有効証拠金の推移は現時点ではそこまでリスクの高い状態になっておらず、概ね良好に推移しています。
ただし、稼働初期にリスクを取っていなければ、その分利益率も少々インパクトに欠ける数値になっていたかもしれません。
取引分析-グリッドトレード
FOREX GUMP EAは狭い間隔でエントリーを繰り返すグリッドトレードEAになります。
以下のMT4取引履歴チャートはEURUSDの1時間足になりますが、チャートを埋め尽くすようにおびただしい数のエントリーをしている様子が分かります。
■EURUSD 1時間足 白=BUY 赤=SELL
エントリーの様子を拡大してみると以下のようになっています。
エントリーの方向から相場が逆に動く度に20pips程度の間隔でポジションを連発しています。
なお、初回エントリーに関してはどちらかというとトレンド方向に対してエントリーする傾向にあります。したがってトレンドに乗れば細かく利益確定を連発していきます。
以下のMT4取引履歴チャートでは、下降トレンドにおいて売りエントリーを連続して、細かく利益確定している様子が分かります。
■EURUSD 5分足 白=BUY 赤=SELL
このようにトレンドに方向にエントリーし、トレンドに乗って1エントリー目でそのまま含み益が出た場合は細かく利益確定します。この時に利益確定の目安は7pips程度です。
一方で、トレンド方向とは価格が逆に動けばグリットトレードで相場の反転を待つということになります。
取引分析-ロットサイズ
マーチンゲールEAではないため、追加エントリーの度にロットサイズは上がりません。一定のロットサイズでエントリーを繰り返します。
したがってオープンした半分以上のポジションに利益が出るまで決済されません。
ロットサイズを上げながらエントリーするマーチンゲールEAの場合は、リスクを取ってロットサイズが上がる代わりに、小さな価格の戻りでも利益が出るようになっています。
一方で、FOREX GUMP EAのようなグリッドトレードEAは追加エントリー時にロットサイズ上がらず、マーチンゲールに比べて1ポジションあたりのリスクは小さくなる代わりに、半数以上のポジションに利益が出るまで利益が出ないというデメリットがあります。
どちらが良いという訳ではありません。
取引分析-ロスカット
個別ポジションにロスカットは設定されません。含み損を抱えると追加エントリーによってリカバリーを図ります。
「SafeEquityRisk」のパラメータ設定によって最大ドローダウンをパーセンテージで指定することができ、指定値に達した場合には全ポジションがクローズされます。
(フォワードテストでは稼働初期に大きなドローダウンが発生した際にはおそらく設定されていなかったものと思われます。)
したがって、1発で口座が破綻するようなシナリオは防げる仕様にはなっています。
ただ残高とロットサイズの設定にもよりますが、リスクを嫌って10%など低すぎる値にするとロスカット頻発で本来のパフォーマンスが発揮されない可能性が高いです。
最低でも30%程度の値に設定した方が良いかと思われます。
取引分析-取引頻度
取引頻度が高いタイプのグリッドトレードEAになります。9つの通貨ペアで稼働することもあり、非常に多くのポジションを抱えながら稼働することになります。
通貨ペアにもよりますが、特に取引頻度の高いEURUSDやEURJPYなどのペアでは前回のポジションがクローズされれば、すぐに次のエントリーを行います。
すなわちエントリーポイントを割り出すという訳ではなく、エントリーありきで相場のトレンドから買いか売りかを判定し、あとはグリッドトレードという具合になっています。
通貨ペアごとの取引数は以下のとおりとなっています。
■通貨ペア別取引回数/損益(2018/7/5~2020/5/3)
通貨ペア | 取引回数 | 損益 |
EURJPY | 2,142 | 6,978 |
GBPUSD | 1,894 | 6,242 |
EURUSD | 1,276 | 4,082 |
EURGBP | 1,032 | 3,986 |
USDJPY | 995 | 3,103 |
USDCAD | 959 | 1,727 |
USDCH | 869 | 3,505 |
EURCH | 501 | 1,213 |
AUDUSD | 470 | 1,088 |
合計 | 10,138 | 31,923 |
フォワードテスト環境
FOREX GUMP EAのフォワードテスト環境はいずれもリアル口座での結果となります。
デモ口座とリアル口座は取引環境が異なります。値動き自体は同じに見えてもスリッページなど約定に関する環境は異なるので、同じEAをデモ口座とリアル口座で同時に動かしても得られる結果が異なります。
FOREX GUMP EAの場合は、リアル口座での結果が公開されていますので、リアル口座でも利益が出るということがある程度は証明されていると考えても良いでしょう。
バックテストの結果
FOREX GUMP EAのバックテストの結果は公開されていません。
最少入金額
FOREX GUMP EAの推奨最少入金額は$4000と高額になっています。
マニュアル記載の推奨ロット設定は以下の通りです。
高すぎると思われるかもしれませんが、含み損を抱えながら稼働するタイプのグリッドトレードEAであることと、最大9つの通貨ペアで同時に稼働することを考えるとこの程度の金額で妥当かと思われます。
もう少し少ない残高で利用したいのであれば、通貨ペアを絞って運用するという方法もあるかと思います。
ただ、残高が少なすぎるとかえって含み損に耐えきれず口座が破綻するリスクが高くなりますので注意してください。1通貨ペアでも$1000程度は準備すべきかと思います。
パラメータ設定
Name_EA | MT4に表示されるEA名。デフォルトで良い | ||
License | 購入時のメールに記載されたライセンス番号を入力 | ||
Magic | 取引に自動で割り振りされる連番。デフォルトで良い。 | ||
FirtsLot | 初回エントリーのロットサイズ。9通貨ペアで$4000につき、0.01ロット | ||
Multi | マーチンゲール設定。前回から何倍のロットサイズでエントリーさせるか | ||
Step | 追加エントリー時における前回エントリーとのpips幅 | ||
TakeProfit | 利益確定値 | ||
Slippage | 許容するスリッページ値 | ||
OpenOrdersLimit | 最大ポジション数 | ||
SafeEquityStopOut | 残高プロテクト機能。「SafeEquityRisk」で指定した最大ドローダウン値で全ポジションをクローズするかどうか。 | ||
SafeEquityRisk | 許容するドローダウンのパーセンテージを入力。設定値に到達した場合は全ポジションがクローズされる。 |
FOREX GUMP EAのまとめ
常にポジションを保有しながらグリッドトレードで利益を狙うタイプのEAです。
したがって急激な値動きがあれば大きな含み損を抱えることになります。多通貨ペアで運用する場合はさらにリスクが高まりますので、大きな残高で運用することはマスト条件となります。
ただ、大きな残高でリスクを取った運用が必要とはいえ、多通貨ペアで高頻度取引をしますので高い利益が期待ことも事実です。要はハイリスク・ハイリターンです。
利用を検討されてる方は当EAの特性を理解し、リスクを覚悟した上で利用されることをお勧めします。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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