ユーロエーン EURJPY(EA) – 評判・レビュー
- ナンピン・マーチンゲール系EA
- ナンピン幅が狭く大量のポジションを保有
- リスクは高め/バックテスト期間も非常に短い
ユーロエーン EURJPYの基本情報
価格 | ¥22,000(税込) |
時間足 | – |
通貨ペア | EUR/JPY |
取引スタイル | スキャルピング~ デイトレード |
開発者 | ター |
同開発者の他のEAレビュー | EA 一陽来復 GBPNZD |
販売サイト | GOGOJUN |
端末 | MT4 |
ユーロエーン EURJPYの特徴は「ほぼ常にポジションを持つこと」「ナンピン幅が狭くポジション数が非常に多くなることです。」
収益性は高い反面、1発で口座が吹き飛ぶリスクを含んだEAとなる点に注意してください。
収益性・ドローダウンの評価
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2018/9/5 | 初期残高:¥1,000,000 |
残高 | 2020/3/2 | 現在残高:¥3,197,556 |
期間 | 17ヶ月 | |
合計収益 | +¥2,197,556 | |
合計収益率 | +219.8% | |
月間利率(複利) | +7.1% | |
最大ドローダウン | 20.7% | |
勝率 | 70.3% | |
総取引数 | 6013回 |
ただし、この結果だけで利用の判断をするのは少々危険かと思われます。
取引分析-基本取引スタイル
既に説明したとおりユーロエーン EURJPYの基本取引手法はナンピン・マーチンゲールです。
エントリーした方向とは価格が逆行すると、ロットサイズを上げたポジションをオープンしていきます。
ある程度価格が戻りトータルのポジションで利益が出た状態で全ポジションを決済します。
この手法は基本的にトータルポジションで負けないので、資産残高は綺麗な右肩上がりになり、高い利益率が狙えるという特徴があります。
その反面、ロットサイズを上げながら複数のポジションを持つため、価格が一方向に動き続けると口座が一発で吹き飛ぶような負け方をするというリスクもあります。
危険性とリスク分析①-ナンピン幅
ユーロエーン EURJPYのナンピン幅は5pips~6pipsと非常に小さい値となっています。
エントリーから価格が逆行するごとに5pips~6pips間隔で次々とポジションをオープンしていきます。
以下のMT4取引チャートではおびただしい数のポジションを取っていることが分かります。
■EURJPY 15分足 白=BUY 赤=SELL
ナンピン幅を狭くすることで取引頻度は多くなりますので、利益率も高くなりますが、価格の逆行に耐えることができる範囲が小さくなりますのでリスクも上がります。
危険性とリスク分析②-最大ナンピン回数
販売ページに記載されているポジション数31回となっています。
つまり最大30回はナンピンします。
ナンピン幅が狭いので当然と言えば当然ですが、相場が逆行を続けると非常に多くのポジションを抱えます。
危険性とリスク分析③-ロットサイズ増加率
フォワードテストで30ポジションを保有した際のロットサイズ増加は以下のとおりとなっています。
0.03lot⇒0.03lot⇒0.03lot⇒0.04lot⇒0.04lot⇒0.04lot⇒0.05lot⇒0.05lot⇒0.06lot⇒0.06lot⇒0.07lot⇒0.08lot⇒0.09lot⇒0.09lot⇒0.1lot⇒0.11lot⇒0.13lot⇒0.14lot⇒0.15lot⇒0.17lot⇒0.18lot⇒0.2lot⇒0.22lot⇒0.24lot⇒0.27lot⇒0.3lot⇒0.33lot⇒0.36lot⇒0.39lot⇒0.43lot
毎回ロットサイズが上がる訳ではなく、同じロットサイズでナンピンすることもあります。
最初は同じロットサイズか上がっても0.01lotですが、終盤では0.03lotずつロットサイズを上げています。
危険性とリスク分析⑤-取引頻度
ユーロエーン EURJPYは常にポジションを保有するという特徴があります。
前回の一連のポジションをクローズした直後に、逆張りでエントリーします。
以下のMT4取引チャートでは、常にポジションを保有していることが分かります。常にポジションを持ち、ナンピン幅も狭いためチャートが取引履歴で隠れてしまうほどです。
■EURJPY 30分足 白=BUY 赤=SELL
危険性とリスク分析④-最大ドローダウン
フォワードテストの最大ドローダウンの表示値は約20%となっており、許容範囲内かと思いますが、この数値だけを断片的に捉えるのは危険です。
有効証拠金の推移を見てみると2019年12月13日には3,032,450円の最高残高から790,077円の含み損を抱えて、有効証拠金は2,242,373円となっています。
残高約3百万円から約80万円のドローダウンですので、有効証拠金のドローダウン幅は約26%ということになり、この数値も許容範囲内と言えばそうかもしれません。
しかしながら、注意してもらいたいのは、フォワードテストの初期ロットは0.03ロットに固定されているということです。残高が倍以上に膨らんでもロットサイズは上げられず、そのままになっています。
何が言いたいかと言うと、フォワードテストは100万円の残高で開始されていますので、フォワードテストの開始がこの約80万円の有効証拠金ドローダウンが発生した、2019年12月13日の直前であれば、アカウントの最大ドローダウンは約80%となり、非常に危険な状態に陥っていたということです。
ロットサイズを上げずに固定すれば、時間が経過するにつれてリスクは軽減していくものの、特に残高が小さい稼働開始直後は口座が吹き飛ぶリスクが大きくなります。
フォワードテスト環境
ユーロエーン EURJPYのフォワードテスト環境は「外為ファイネストデモ口座」となります。
デモ口座とリアル口座は取引環境が異なります。値動き自体は同じに見えてもスリッページなど約定に関する環境は異なるので、同じEAをデモ口座とリアル口座で同時に動かしても得られる結果が異なります。
ナンピン系EAはそこまで、デモ口座、リアル口座の違いに敏感ではないと思われますが、ユーロエーン EURJPYは値幅の小さく、取引頻度も多いスキャルピングEAという特徴もありますので、デモとリアル口座での結果が異なる可能性については認識が必要です。
バックテストの結果
稼働期間 | 2017/1/2~ | 2017/12/31 |
11ヶ月 | ||
初期証拠金 | 10,000 | |
最終残高 | 39,927 | |
合計収益 | 29,927 | |
合計収益率 | 399.3% | |
平均月利(複利) | 13.4% | |
最大ドローダウン | 51.8% | |
プロフィットファクタ | 1.83 | |
勝率 | 67.2% | |
総取引数 | 4842回 |
したがってバックテストの結果のみを妄信して、リアル口座で稼働させるのは危険です。
ユーロエーン EURJPYのバックテストは平均月利が10%以上と高い値になっている一方で、最大ドローダウン値が50%以上とリスクも高い状態になっています。
何より注意してもらいたいのが、バックテストの期間が11ヶ月と異様に短い期間となっていることです。
これは残念ながら長期間のバックテストでは良い結果が出ないとしか捉えようがありません。
バックテストの期間の短さがこのEAのリスクを物語っているように思います。
ユーロエーン EURJPYまとめ
フォワードテストの数値上は良い結果が出ていますが、取引内容やバックテストを確認するとリスクの高いEAであることがお分かりいただけるかと思います。特に稼働初期は残高が増えていないので大きなリスクを抱えることになり、口座が一発で吹き飛ぶリスクが高くなります。
一方でうまくいけば高い利益率が期待できるのでハイリスク・ハイリターンと言えるかもしれません。
フォワードテストでは100万円の残高に対して初期ロットが0.03ロットとなっています。したがって、最低ロットである0.01ロットで稼働させる場合でも、残高は最低でも33万円は準備する必要があるかと思われます。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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