AlgoFX Arbi & Arbitrage trading by Grinta Investのレビュー 詐欺か?
AlgoFX Arbi & Arbitrage tradingの基本情報
「Arbitrage trading」「AlgoFX Arbi(by Martin_King)」はブローカーであるGrinta Investが提供するファンドマネジメントサービスです。
※EAではなく、購入できません。
Myfxbookでは「Arbitrage trading」「AlgoFX Arbi(by Martin_King)」の2つのアカウントが公開されています。これらは両方ともGrinta Investが運用するアカウントの結果です。
ブローカー自身がファンドマネジメントサービスを提供するのは珍しいケースです。
取引戦略は名前のとおりアービトラージ(裁定取引)となります。
アービトラージとは2つのブローカー間の価格の差を利用して利益を出す手法になります。
アービトラージのチャンスはブローカー間の価格に比較的大きな隔たりが出たタイミングです。
価格が高い方のブローカーで売りエントリーし、価格が低い方のブローカーで買いエントリーして、同時に両方向のポジションを保有します。
そして、2つのブローカーの価格の差が縮まったタイミングで2つのポジションを決済することで利益を出します。
このアービトラージをブローカー自身が提供しているのが、このサービスの特徴です。
収益性・ドローダウンの評価
Arbitrage trading
稼働環境:Grinta Invest
稼働開始:2017/5/2~
(2020/7/14時点)
期間 | 38ヶ月 | |
合計収益率 | +194.6% | |
月間利率(複利) | +3.2% | |
最大ドローダウン | 0.4% | |
勝率 | 96.0% | |
総取引数 | 2017回 |
AlgoFX Arbi(by Martin_King)
稼働環境:Grinta Invest
稼働開始:2015/11/22
(2020/7/14時点)
期間 | 55ヶ月 | |
合計収益率 | +279.6% | |
月間利率(複利) | +4.2% | |
最大ドローダウン | 0.06% | |
勝率 | 99.0% | |
総取引数 | 1019回 |
アービトラージは価格差を利用したものであるため、基本的には負けトレードはありません。
勝率は96~99%と非常に高い値となり、また最大ドローダウンは0%に近い値になっています。
この結果だけ見れば非常に魅力的なシステムであると言えるでしょう。
取引手法の特徴
既に説明したとおりアービトラージが基本戦略となります。
Grinta Investのホームページ上では取引手法の詳細は公開されていません。
トレードロジックの詳細は不明ですが、非常に小さなpips幅はターゲットにしたトレードとなります。
また、価格差を利用したトレードになりますので、一般的なシステムのように複数のインジケーターや値動きによりエントリーやエクジットのポイントは判定する訳ではありません。
以下のMT4取引履歴チャートでは非常に小さなpips幅で利益確定を繰り返していることが分かります。
■GBPJPY 1時間足 白=BUY 赤=SELL
またトレードにおけるメンイの通貨ペアはGBPJPYとなっており、GBPJPYの取引が全体の8割を占めています。
利用料金はパフォーマンスフィー
利用料金はパフォーマンスフィーとなり、利益の一定のパーセンテージがGrinta Investに割り当てられます。したがってシステム購入など初期費用は必要ありません。
パフォーマンスフィーは残高によって異なります。
最少入金額
・5000EUR~
残高別パフォーマンスフィー
- 残高5000EUR~10000EURは毎月50%
- 残高10000EUR以上は3ヶ月ごとに30%。
まず最少入金額は5000EURと非常に高い値となっています。このサービスの平均月利は3%程度であり、ユーザーの利益配分はその半分となっています。利益率の高い出資とは言えません。
10000EURを準備できれば出資者への配分は70%となりますが、このシステムに10000EURを出資するのは少々リスクが高いかと思います。
入出金オプション
入出金オプションは以下のものが準備されています。
- 国際銀行送金
- NETELLER
- SKRILL
- クレジットカード
またメールでの問い合わせではビットコインでの入出金も準備されているようです。
Grinta Investは詐欺か?
Grinta InvestはFXブローカーでもありますが、詳しい情報がありません。したがって、詐欺と断定することはできません。
しかし、疑わしい部分がいくつかあるので以下で紹介しておきます。
①出資を煽ってくる
アービトラージのファンドマネジメントサービスを利用するためにはメールで問い合わせる必要があります。メールをすると出資に関する最低入金額などの情報が送付されてきます。
最低入金額が高すぎるとこちらから返信すると、「なぜ5000EUR程度が高いのか?」というように出資を煽ってきます。
Grinta Investのサポートからは誠実さは感じられません。
②規制されていない
FXブローカーは通常どこかの国の金融ライセンスを取得して営業しています。
しかし、Grinta Investはどこの国の金融ライセンスも取得しておらず、規制されていません。
ブローカーとしての信頼性は非常に低いと言って良いでしょう。
③クライエントエリアがチープ
会員登録するとクライエントエリアにログインできますが、クライエントエリアが非常に貧しい作りになっています。メジャーブローカーのクライエントエリアと比較する明らかに見劣りします。
④そもそもブローカー自身がアービトラージをする仕組みが不明
FXのアービトラージは基本的に2つのブローカー間の価格の差を利用したものです。
Grinta Investはブローカーであるため、価格を提供する側であるはずです。価格を提供するブローカー自身が、他のブローカーとの価格差を利用して利益を出すという仕組みは理解不能です。
非常に不透明なビジネスと言えます。
AlgoFX Arbi & Arbitrage tradingの結論
アービトラージは基本的には負けない戦略であり、小さいドローダウンや綺麗な収益曲線を見ると誰でも興味を持つと思います。
しかしながら得体の知れないブローカーが提供しているサービスです。
このような怪しいサービスに最低でも5000EURを出資するというのはリスクが高すぎます。
平均月利が10%以上を見込めるなど、収益性が高いならリスクを取って利用しても良いかもしれません。
しかし期待できる平均月利は3~4%程度であり、さらに利益の半分はGrinta Investに配分されます。得られる利益は大きくありません。
私はこのサービスの利用はおすすめできません。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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