3本の矢(EA)-評判・レビュー
- トレンドフォローの押し目エントリーEA
- GBP/JPY、EUR/JPY、AUD/JPYの3通貨ペア対応
- こまめにロスカットしながら、大き目の利益を狙う珍しいタイプのEA
3本の矢(EA)の基本情報
価格 | ¥25,000(税込) |
時間足 | M15 |
通貨ペア | GBP/JPY, EUR/JPY, AUD/JPY, |
取引スタイル | スキャルピング |
開発者 | CY |
同開発者の他のEAレビュー | 一本勝ち 上がり3ハロン |
販売サイト | GOGOJUN |
端末 | MT4 |
エントリーロジックとしては王道のトレンドフォローの押し目買いであり、開発者であるCYのUSDJPYで稼働する人気EA「一本勝ち」を別通貨ペアに適用したものと捉えても良いかもしれません。
GBP/JPY、EUR/JPY、AUD/JPYはそこまでメジャーば通貨ペアではありませんが、3つの通貨ペアで同時に稼働させることで取引頻度アップにより利益率向上と損益のブレの平準化が図られています。
3本の矢も利用者数が400人に迫っており、国内では人気のEAとなっています。
収益性・ドローダウンの評価
■2020/4/23時点
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2018/5/9 | 初期残高:¥1,000,000 |
残高 | 2020/4/23 | 現在残高:¥1,854,460 |
運用ロットサイズ | 【固定】0.3ロット | |
期間 | 23ヶ月 | |
合計収益 | +¥854,460 | |
合計収益率 | +85.4% | |
月間利率(複利) | +2.7% | |
月間利率(単利) | +3.7% | |
最大ドローダウン | 対初期残高20.1% | |
勝率 | 46.7% | |
総取引数 | 647回 |
※初期残高100万円、固定ロット運用における最大ドローダウン値は201,000円であり、初期残高に対するドローダウン値は20.1%となります。
まず2年近くのフォワードテストに耐えて右肩上がりの収益曲線を描いている点は評価して良いでしょう。
収益率に関しても比較的高い水準を示しており、初期残高に対する最大ドローダウンも20%程度に抑えられています。
現時点では良い成績を収めていると言えるでしょう。
このEAの注目すべき点としては勝率が50%を下回っているという点です。つまり、ロスカットの値幅の方が、利益確定の値幅より狭いことを示しています。これはEAのなかでは非常に珍しいことであり、損小利大型のEAと言っても良いかもしれません。
1トレード当たりのリスクは低いのでコツコツドカン(小さい利益を積みあげても、一回の負けで利益を吹き飛ばす)を心配する必要はないかと思います。
取引分析-エントリー
トレンドフォローの押し目エントリーが3本の矢の基本戦略となります。
以下のMT4取引履歴チャートではトレンドの押し目でトレンドの方向にエントリーしている様子が分かります。
■GBPJPY 30分足 白=BUY 赤=SELL
なお、通貨ペアにもよりますが短期的なトレンドでもエントリーを仕掛けていく傾向にありますので、取引頻度としては比較的高くなります。
取引分析-決済値幅
ポジションの決済は固定のpips値ではなく、内部ロジックがメンイになりますので状況によって異なりますが、利益確定・ロスカットともに20~30pips程度での決済が比較的多いパターンとなります。したがって値幅の狭いスキャルピングEAというよりはデイトレード系のEAという認識で良いかと思います。
フォワードテストでのロスカットに関しては最大で100pipsとなります。
一方、利益確定に関しては100pips以上となることもあり、最大で570pip程度で利益確定した実績もあります。
既に説明したとおり、平均すると若干ではあるもののロスカット幅よりも利益確定幅の方が大きくなるという傾向があります。
早めにロスカットをしっかり入れながらも、トータルで利益が出ている珍しいEAと言えるでしょう。
取引分析-取引頻度
3通貨ペアの合計で平気すると1日に約1.5回エントリーしている計算となります。
3通貨ペア対応というところも大きいですが、ターゲットとする値幅が広い割にはトレード頻度としては比較的高いと言って良いでしょう。
通貨ペアごとのトレード頻度の割合としては、GBP/JPYで40%、EUR/JPYで40%、AUD/JPY20%となっています。
フォワードテスト環境
3本の矢のフォワードテスト環境は「OANDA JAPANデモ口座」となります。
デモ口座とリアル口座は取引環境が異なります。値動き自体は同じに見えてもスリッページなど約定に関する環境は異なるので、同じEAをデモ口座とリアル口座で同時に動かしても得られる結果が異なります。
3本の矢に関しては、値幅の小さいスキャルピング系のEAではなく、ターゲットとする値幅が広めに設定されているため、デモ口座とリアル口座での結果に大きな差は出ないことが予想されます。
ただ、デモ口座でのフォワードテストと結果に差が出る可能性がある点については認識しておいた方が良いかと思います。(良い方向にも悪い方向にも多少は差が出るかと思います)
バックテストの結果
■EURJPYのバックテスト結果(3通貨ペア合計ではない)
稼働期間 | 2005/1/11~ | 2018/4/29 |
159ヶ月 | ||
初期証拠金 | 1,000,000 | |
運用ロットサイズ | 【固定】1.0ロット | |
最終残高 | 11,426,000 | |
合計収益 | 10,426,000 | |
合計収益率 | 1142.6% | |
平均月利(複利) | 1.5% | |
平均月利(単利) | 6.6% | |
最大ドローダウン(相対) | 38.1% | |
最大ドローダウン(金額) | 605,700 | 対初期残高60.6% |
プロフィットファクタ | 1.30 | |
勝率 | 52.5% | |
総取引数 | 2655回 |
3本の矢のバックテスト結果や取引内容はフォワードテストの結果と大きな差がないため、バックテストの結果も参考して良いかと思います。
ただ、EURJPYの単一通貨ペアで初期残高100万円に対して、最大60万円のドローダウンが発生している実績があります。
フォワードテストでは3通貨ペアでの稼働となっていますので、初期残高100万円で1通貨ペアあたり0.3ロットでの運用となっていますが、3つの通貨ペアで同時にドローダウンが重なると少々リスクが高い状態になるかもしれません。
少なくともフォワードテストのロットサイズ比率から、ロットサイズを上げてトレードするというのは控えた方が良いように思います。つまり利用するにしてもフォワードテストと同じロットサイズ比率でということです。
3本の矢(EA)まとめ
トレンドフォローの押し目エントリーという王道のストラテジーで、比較的マイナーな3つの通貨ペアで稼働します。
同開発者(CY)によるUSDJPYに対応した「一本勝ち」も人気の高いEAとなっておりますので、興味があればチェックしてみてください。
ロスカットをこまめに入れながら、大き目の利益を狙いに行きますので、コツコツドカン型のEAではありません。
必然的に勝率は低くなるものの、一発大きな負けでコツコツ積み上げた利益を吹き飛ばすことはないので精神的には楽かと多います。
ターゲットとする値幅が比較的大きく、取引頻度も高いため収益率に関しても期待できるでしょう。
ただし欲を出しすぎてロットサイズをフォワードテストの残高比率以上に設定すると、リスクも高くなるので注意してください。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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