吹雪(EA)- 評判・レビュー
- 値幅の小さいナンピン・マーチンゲール系EA
- トレンドフォロー型エントリー
- ストップロスの設定に注意
吹雪(EA)の基本情報
価格 | ¥16,700(税込) |
時間足 | M5 |
通貨ペア | EUR/USD |
取引スタイル | スキャルピング |
開発者 | ねこ博士 |
同開発者の他のEAレビュー | 粉雪 Pips_miner_EA Morning_M15_USDJPY EA_final_max_w_mix |
販売サイト | GOGOJUN |
端末 | MT4 |
同開発者によって販売されている「粉雪」よりも決済値幅の小さい、高頻度トレード版となります。
ナンピン・マーチンゲール系のEAですが、トレンドフォローロジックであることや値幅が小さいことを考慮すると、トレンドフォロー型のEAの副次的要素としてナンピンが採用されていると捉えても良いかもしれません。ただし、ロスカット幅の設定に関しては注意しないと一発退場となる可能性がある点は認識しておくべきかと思います。
収益性・ドローダウンの評価
■2020/3/16時点
日付 | 金額 | |
運用開始 | 2016/9/19 | 初期残高:¥1,000,000 |
残高 | 2020/3/12 | 現在残高:¥1,241,341 |
運用ロットサイズ | 【初期ロット固定】0.05ロット | |
期間 | 41ヶ月 | |
合計収益 | +¥241,341 | |
合計収益率 | +24.1% | |
月間利率(複利) | +0.5% | |
月間利率(単利) | +0.6% | |
最大ドローダウン | 対初期残高6.1% | |
勝率 | 73.5% | |
総取引数 | 788回 |
※初期残高100万円、固定ロット運用における最大ドローダウン値は61,006円であり、初期残高に対するドローダウン値は6.1%となります。
ナンピン・マーチンゲール系のEAは比較的大きな含み損を抱えることが特徴でもありますが、初期残高100万円、初期ロット0.05の運用での最大ドローダウンは約6万円となっています。
ストップロスに引っ掛かるようなドローダウンが発生すると大きな損失が発生する可能性がありますが、今のところはストップロスを喰らうような損失は発生していません。これは今のところはエントリーポイントが優れていることが要因となります。
ただ、ドローダウンが小さいからと言って初期ロットサイズを上げるのは、少々慎重になった方が良いかと思われます。ロットサイズを上げた複数ポジションを抱えますので含み損拡大も早くなります。
取引分析-エントリー
ナンピン・マーチンゲール系のEAは完全に逆張りでエントリーするものが多いですが、吹雪はトレンドフォロー・超短期逆張りでエントリーしていきます。
以下のMT4取引履歴チャートでは、トレンドの方向にエントリーしていることが分かります。
■EURUSD 4時間足 白=BUY 赤=SELL
また、以下のMT4取引履歴チャートからトレンド方向に値が動いた後のリトレースメントを待って仕掛けていることが分かります。
■EURUSD 30分足 白=BUY 赤=SELL
取引分析-ナンピン幅・最大ポジション数
吹雪は最大で3回ナンピンします。つまり最大ポジション数は4つとなっています。
ナンピン・マーチンゲール系のEAでは最大ポジション数は少ない部類と言えるでしょう。
ナンピン幅は2ポジション目が約9pips、3ポジション目が約7pips、4ポジション目が約7pipsとなります。
ナンピン幅に関しても非常に狭いと言えます。
最大ポジション数が少なく、ナンピン幅が狭いため利益が積みあがるのが早い一方で。大きな値動きにはついていけないというデメリットもあります。ロスカットが発生するほど価格が一方向に動けば比較的大き目の損失が発生するリスクはあります。
したがって、この手のEAはエントリーポイントが重要になりますが、バックテスト・フォワードテストともにロスカットが発生するような損失は出ていませんので、今のところ優れたエントリーロジックを持っていると言えます。
取引分析-ロットサイズ増加率
フォワードテストでは、初期残高100万円に対して、初期ポジション0.05ロット、2ポジション目0.15ロット(3倍)、3ポジション目0.25ロット(5倍)、4ポジション目(10倍)となっています。
取引分析-ロスカット
ロスカット値は4つのポジションの合計ドローダウンpips数で指定します。デフォルトは4つのポジション合計で4000pipsのようです。
フォワードテスト環境下(初期ロット0.05、初期残高100万円)で4つのポジショントータルで4000pipsドローダウンすると、約9428USD、すなわち100万円近い損失が発生する計算になります。つまり口座が破綻するレベルの損失を被るということです。
開発者の言うトータルポジションで4000pipsの意図がよく分かりませんが、ストップロス値の設定には注意した方が良いかと思われます。
フォワードテスト環境
White Bear Z USDJPYのフォワードテスト環境は「OANDA JAPANデモ口座」となります。
デモ口座とリアル口座は取引環境が異なります。値動き自体は同じに見えてもスリッページなど約定に関する環境は異なるので、同じEAをデモ口座とリアル口座で同時に動かしても得られる結果がズレることがあります。(良くも悪くも)
吹雪の場合は値幅の小さいスキャルピング系EAという特徴もありますので、デモ口座でのフォワードテストとリアル口座の結果がズレる可能性については認識が必要です。
バックテストの結果
稼働期間 | 2005/1/10~ | 2017/9/1 |
151ヶ月 | ||
初期証拠金 | 10,000 | |
運用ロットサイズ | 【初期ロット固定】??ロット | |
最終残高 | 32,619 | |
合計収益 | 22,619 | |
合計収益率 | 326.2% | |
平均月利(複利) | 0.8% | |
平均月利(単利) | 1.5% | |
最大ドローダウン(相対) | 11.0% | |
最大ドローダウン(金額) | 1,693 | 対初期残高16.9% |
プロフィットファクタ | ||
勝率 | 68.8% | |
総取引数 | 7555回 |
過去の相場に合わせて設定を変えればバックテストではいくらでも良い結果は出すことはでき、バックテストの結果は良くても、リアル口座では勝てないEAというのは山ほど存在します。
したがってバックテストの結果のみを妄信して、リアル口座で稼働させるのは危険であり、あくまで参考情報として活用するというスタンスが良いと思います。
GOGOJUNの表示エラーによりバックテストの初期ロットなどが不明なため、評価が難しい部分がありますが、長期運用で最大ドローダウンが20%未満になっている点は評価して良いかと思われます。
吹雪-まとめ
値幅の小さいナンピン・マーチンゲールEAであり、フォワードテスト・バックテストともにここまで優秀な成績を収めていると言えます。
ただ、ポジションとは逆方向に価格が動き続けるような事態が起これば、一発で大きな損失が発生するリスクを秘めています。現時点では大きな損失は発生していませんので、エントリーポイントが優れている証拠とも言えるかもしれませんが、今後も順調にトレードを続けるという保証はありません。
したがってロスカット値の設定が非常に重要になってくるかと思いますが、販売ページの説明では不透明感がありますので、開発者に問い合わせて慎重に設定することをおすすめします。
スプレッド&取引手数料で損しない。一番お得な取引環境とは
裁量トレードにしろ、EAを利用した自動売買にしろ、取引回数が多くなるほどスプレッドや取引手数料がトレード損益に与える影響は大きくなります。特にEAを用いた自動売買では取引回数は多くなる傾向にありますので、可能な限りスプレッドが狭く、取引手数料が低い環境でトレードすることが非常に大切です。
塵も積もれば山となりますので、時間が経つと大きな差になります。
最も低コストな取引環境について以下のページで検証していますので、参考にしてみてください。
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